「地球温暖化」と国際的な取り組み
地球温暖化とは?
地球温暖化とは、地球を暖める作用を持つ「温室効果ガス」が大気中に増えて、地球全体の気温が上昇していく現象のことです。温室効果ガスには、二酸化炭素(CO₂)、メタンガス、フロンガス、一酸化二窒素(N₂O/亜酸化窒素)などがあります。
産業革命以降、人間の経済活動が活発になるにつれて、温室効果ガスの排出量がどんどん増えました。
温室効果ガスの本来の役割は、地球をちょうどいい温かさに保つことです。ですが、人為的に温室効果ガスが増えたことで、地球の表面温度が上がっているのでは?と考えられています。
地球温暖化はなにがいけない?
これまでも、地球上では気温が上下し、気候変動が何度も訪れていました。しかし、それは2万年前かけてじわじわと4〜7℃ほど上下する程度の、ゆっくりとした気候変動でした。
地球全体の気温が上がりすぎる弊害は、海面上昇、生態系の破壊……あと、永久凍土に閉じ込められた昔の有害なウイルス・細菌が空気中に放出されてしまう、という仮説も!
人類が産業革命に突入してから現在に至るまでのわずか100~200年で、急激な気温上昇が続いています。
そのため、地球温暖化を防止するため、国際規模でさまざまな取り組みが行われています。
国際的な取り組み
温室効果ガスの排出量を抑えていこう、という取り組みが世界規模で広がっています。
地球温暖化に対する国際的な条約が初めて定められたのは、1992年の「京都議定書」でした。世界で初めて地球温暖化について合意を得た条約として注目を集めましたが、京都議定書には課題もあったんです。
それは、1992年の段階で温室効果ガスの排出が最大だったアメリカが不参加だったこと。もう一つは、京都議定書に合意したのが、先進国だけだったこと。
でも、どんどん発展途上国・新興国の経済活動が盛んになって、排出量が増えていったので、地球温暖化は先進国だけの問題ではなくなりました。
そこで、アメリカや発展途上国・新興国を巻き込んで地球温暖化に取り組もうという動きが出てきたわけです。
合意が得られないという失敗、とりあえずの妥協案などを進行させつつ、2015年には全世界の国が参加する「パリ協定」が選ばれました。パリ協定によって、先進国も発展途上国・新興国も、すべての国がそれぞれ地球温暖化の対策を講じることになったのです。