個人にできること③節水を心がける
水問題は世界中で深刻化している
河川が多く雨がよく降る気候を持つ日本では、それぞれの家庭で蛇口をひねれば水がいつでも手に入るという恵まれた生活をしています。
しかし世界の国の中には、生活に必要な飲料水ですらなかなか手に入らない地域は少なからずあります。
人間が生活する上では、水は必要不可欠な存在です。
飲料水として飲むだけでなく、料理にも水は使われていますし、食器を洗うとき、また歯磨きや洗顔、トイレやお風呂などでも使います。
洗濯にも水は必要で、つまり水は私たちの生活の中で水は衛生面においても大きな役割をしているのです。
もしも水が十分に供給されない地域では、どうなってしまうのでしょうか?
人々の生活で満足できる衛生面を維持することは難しくなるでしょう。
また食事や飲料の上でも影響があり、健康トラブルが起こりやすくなってしまうかもしれません。
水は河川からは採水できますが、海水からは採水することはできません。
気候変動によって間伐や砂漠化が進む昨今では、深刻な水不足に悩む国が増えています。
こうした国では、不衛生な生活を余儀なくされた国民たちがさまざまな病気にかかりやすくなります。
また河川がそばにない地域で暮らす子供たちは、学校へ行かずに水くみを1日中しなければいけないことも珍しくないのです。
日本ではどのぐらいの水を使っている?
日本人1人当たりの水使用量は、1日当たり約235リットル程度あります。
これは世界の平均と比較すると、約2倍程度の量となります。
水をよく使う国は日本だけでなく、一般的には途上国よりも先進国の方が水を多く使う傾向にあります。
また都市部のように人口が多い場所や国ほど、1人当たり使う水の量は多くなる傾向があります。
日本の場合、生活の中で水を多く使用する文化があります。
それはお風呂で、湯船にたっぷりお湯を張って使うこの文化は、多くの日本人が大好きです。
また自宅だけでなく、銭湯などの共同浴場などもあります。
お風呂以外にも手洗いがうがいを徹底する人が多く、そうしたきれい好きな国民性という点においても、日本人が多く水を使う理由だと考えられます。
節水することはCO2の削減効果あり
私たちが水を使う際には、さまざまな場所でエネルギーが使われます。
例えばきれいな水を貯水しておく浄水場、各施設や家庭へ届けるためのポンプ、また汚れた水を処理する下水処理場などでは、機械が作動することによってCO2が発生します。
CO2を発生させることによって、地球の温暖化に拍車がかかることになるでしょう。
つまり水を使えば使うほど、これらの機械がより多くのCO2を発生させて地球温暖化が進むので、地球にとってはエコではないということになります。
私たちが節水することは、ただ単に地球の資源を大切に守るという効果が期待できるわけではありません。
CO2の発生を削減する効果もあり、多方向からの地球環境への配慮となるのです。